necessary は何音節?アメリカ英語は4つ、イギリス英語は3つ——どちらも正解
単語として覚えたとき、necessary の音節数は決まっているはずだと思いますよね。ところがアメリカのドラマと BBC のニュースで聞き比べると、アメリカ英語のほうが明らかに長く、イギリス英語のほうは一かたまり抜け落ちたように聞こえます。これは聞き間違いでも、どちらかが手を抜いているわけでもありません。実際に音節の数そのものが違うのです。
ルール:-ary / -ory / -ery の直前の音節を、アメリカ英語は残し、イギリス英語は削る
-ary、-ory、-ery(および -mony)で終わる単語には、たいてい語尾の直前に第二強勢を持つ音節があります。アメリカ英語はこの音節をしっかり発音する傾向があり、母音も /e/ や /ɔː/ のようにはっきり出します。イギリス英語はこの音節をほとんど聞こえない /ə/ にまで潰すか、まるごと省略する傾向があり、その結果、単語全体が一拍短くなります。
よく使う単語で比べてみる
- necessary —— 米 /ˈnesəseri/(4音節)/英 /ˈnesəsri/(3音節)
- secretary —— 米 /ˈsekrəteri/(4音節)/英 /ˈsekrətri/(3音節)
- dictionary —— 米 /ˈdɪkʃəneri/(4音節)/英 /ˈdɪkʃənri/(3音節)
- military —— 米 /ˈmɪləteri/(4音節)/英 /ˈmɪlətri/(3音節)
- ordinary —— 米 /ˈɔːrdəneri/(4音節)/英 /ˈɔːdnri/(3音節)
- laboratory —— 米 /ˈlæbrətɔːri//英 /ləˈbɒrətri/——この単語は音節数だけでなく強勢の位置自体が変わります
necessary を分解すると nec-es-sa-ry。アメリカ英語は4音節すべてを発音し、3番目の音節は /se/ とはっきり読まれ、軽い第二強勢がつきます。イギリス英語は同じ音節を /ə/ に潰す、あるいは省略するため、耳には "necess'ry" のように聞こえます。
なぜこうなるのか
英語は強勢によってリズムを作る言語で、強勢のない音節はもともと弱化しやすい性質を持っています。アメリカ英語は「どの音節を弱化させるか」について比較的保守的で、多くの第二強勢音節は母音をはっきり保ちます。イギリス英語はより積極的に圧縮する傾向があり、主強勢でなければ弱化・省略の対象になりやすいのです。-ary/-ory/-ery の直前の音節は、ちょうどこの境界線上にあるため、二つのアクセントの間で一貫した違いが生まれます。
これが学習者にとって何を意味するか
イギリス英語で学んだ人がアメリカのドラマで necessary を聞くと、「音節が一つ増えた」ように感じ、まず「聞き取れなかった」と思ってしまいます。逆にアメリカ英語に慣れた人が BBC のニュースで secretary を聞くと、「何か聞き逃した」と感じます。どちらもリスニング力の問題ではなく、自分が知っているのが片方の音節数だけだった、というだけのことです。
練習方法
まずアメリカ英語かイギリス英語、どちらか一方を目標に決め、頻出単語の音節数を音声に合わせて一拍ずつ体に入れます。発音記号の列を丸暗記するのではなく、実際の音声とリズムを合わせることが大切です。目標にしたアクセントで necessary が何拍か、迷わず言えるようになってから、もう一方のアクセントを聞いてみてください。「読み方が違う」という漠然とした印象ではなく、「どの一拍が消えているか」がはっきり聞こえるようになります。
ある単語がアメリカ英語・イギリス英語でそれぞれ何音節か、強勢はどこに来るのか——PHONO はカメラを向けるだけで、英文を単語ごとに IPA で表示し、米英どちらの音声も聞き比べられます。
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