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chef の ch はなぜ chair の ch と違う読み方なのか――同じ綴りで3つの発音

chair、chef、school──この3つの単語には、どれも "ch" という綴りが含まれています。でも声に出してみると、まったく違う3つの子音が出てきます。しかも綴りを見ただけでは、どれを読むべきか手がかりがありません。

これは英語がいい加減なわけではありません。この3つのグループはそれぞれ別の言語からやってきて、もとの言語の発音習慣をそのまま引き継いでいるのです。

パターン1:/tʃ/――もっとも多い、英語本来の音

多くの学習者が最初に習うのはこの音で、日常の "ch" 単語の大部分がこれに当たります。

舌先で息を一度せき止めてから摩擦させて出す破擦音で、"church" の ch と同じ調音です。知らない "ch" の単語に出会ったら、まずこの音で読んでみてください。だいたい正解です。

パターン2:/ʃ/――フランス語からの借用語、食や流行に関する語が多い

これらはフランス語からそのまま取り入れられた単語です。フランス語にはもともと /tʃ/ という音がないため、英語もフランス語の発音をそのまま残しました。

面白い最小対立ペアがあります。chic /ʃiːk/(おしゃれな)と chick /tʃɪk/(ひよこ)――綴りは一文字違うだけですが、読み間違えると意味がまったく変わってしまいます。

パターン3:/k/――ギリシャ語からの借用語、学術系の単語に多い

これらの単語はギリシャ語由来です。もとのギリシャ文字 χ(カイ)がすでに /k/ の音だったため、英語はその発音をそのまま引き継ぎ、綴りだけ "ch" になりました。

ここにも共通点があります。多くが子どものころに習う単語で、科学・芸術・学問に関係する語が目立ちます。ギリシャ語は長らく学問の言語だったので、英語はそこから多くの語彙を借りているのです。

覚え方:デフォルトを決めて、例外だけ個別に覚える

語源のルールを丸暗記する必要はありません。効果的なのは、/tʃ/ を「わからないときのデフォルト」に決めて、chef、school、machine、chemistry、character のような頻出の例外だけを個別に覚えることです。この数語さえ押さえておけば、初見の単語でも読み間違いはぐっと減り、例外に驚かなくなります。

どの音で読むか迷う "ch" の単語――PHONO はカメラを向けるだけで英文を単語ごとに IPA表示。綴りの罠に惑わされず、正しい発音がひと目でわかります。
ダウンロード:https://apps.apple.com/us/app/phono-english-phonetics-ipa/id6783243417 · phono.douhouse.com