read は昨日と今日で発音が違う——ea のつづりが持つ3つの読み方
多くの学習者は ea という文字の並びを見ると、反射的に /iː/ と読みます。sea、tea、eat がそうだからです。でもこの予想は頻繁に外れます。しかも外れるのは、毎日使うようなごく基本的な単語が多いのです。
いちばんわかりやすい例が、動詞 read そのものです。
- I read books every day.(現在形)→ /riːd/、seed と韻を踏む
- I read that book last year.(過去形)→ /red/、bed と韻を踏む
つづりはまったく同じ、r-e-a-d の4文字は一つも変わっていません。時制が変わっただけで、母音が変わるのです。これは例外ではなく、ea というつづりそのものが最初から抱えている「二重人格」です。
3つの読み方、それぞれに常連がいる
1つ目は /iː/、長母音、sea そのものの音です。sea /siː/、tea /tiː/、eat /iːt/、team /tiːm/、meat /miːt/、each /iːtʃ/、please /pliːz/。ea の中でもっとも多いパターンで、初めて見る ea の単語は、まずこれで予想するのがいちばん確率が高いやり方です。
2つ目は /e/、短母音、bed の音です。bread /bred/、head /hed/、dead /ded/、weather /ˈweðə/、ready /ˈredi/、breakfast /ˈbrekfəst/、health /helθ/、heavy /ˈhevi/。この一群に共通しているのは、ほとんどが学習の早い段階で覚える基本単語だということ。早く覚えて頻繁に使う単語だからこそ、間違えると余計に目立ちます。
3つ目は /eɪ/、二重母音、day の音です。break /breɪk/、great /ɡreɪt/、steak /steɪk/。数はいちばん少ないものの、どれも日常的によく使う単語で、特に great は会話の中で頻出します。
なぜこうなるのか——つづりは今の発音ではなく、歴史を記録している
ea というつづりは中英語の時代にはもっと発音が統一されていました。その後、英語史上有名な大母音推移(Great Vowel Shift)が起こり、単語ごとに母音が別々の道をたどって変化しましたが、つづりのほうはほとんど変わらないままでした。今私たちが見ている ea は、いわば数百年前の発音の化石で、今の耳で逆算しようとしても、そもそも当たるようにはできていないのです。
これが「つづりを見て発音する」というやり方が英語では限界にぶつかる、根本的な理由でもあります。ルールの暗記が足りないのではなく、つづりと発音がとうの昔に一対一で対応しなくなっているのです。
練習の方向:つづりで当てるのではなく、音でグループ分けして覚える
すべての ea 単語をカバーする万能ルールを探すより、逆に発想したほうが早いです。頻出単語を実際の発音ごとに3グループに分けて、それぞれ代表語を覚える。特に bread、head、dead、ready、weather——「長く読みたくなるのに実は短い」常連は、しっかり押さえておいてください。使用頻度が高いぶん、間違えると目立ちます。
read のように時制で読み方が変わる単語は、つづりではなく時制で判断します。現在形なら /riːd/、過去形なら /red/。lead も同じ仕組みで、金属の意味なら /led/、動詞「導く」なら /liːd/です。
ある ea の単語がどの音になるか迷ったら——PHONO はカメラを向けるだけで、英文を単語ごとに IPA で表示し、米英どちらの音声も聞けます。もう推測しなくて大丈夫です。
ダウンロード:https://apps.apple.com/us/app/phono-english-phonetics-ipa/id6783243417 · phono.douhouse.com