city は /s/、cat は /k/——同じ c なのに読み方が違う理由
city の c は /s/、cat の c は /k/。同じアルファベットなのに音が違う。ここで多くの人が「これは単語ごとに丸暗記するしかない」と思ってしまいます。
実はそうではありません。英語のつづりでは、c がどちらの音になるかは直後の一文字でほぼ決まっています。
c のルール:直後の文字を見る
c の直後が e、i、y なら軟音 /s/。それ以外(a、o、u、子音、または語末)なら硬音 /k/ になります。
- 軟音 /s/:city /ˈsɪti/、cent /sent/、cell /sel/、circle /ˈsɜːkl/、bicycle /ˈbaɪsɪkl/
- 硬音 /k/:cat /kæt/、cup /kʌp/、cold /kəʊld/、class /klɑːs/、music /ˈmjuːzɪk/
このルールにはほとんど例外がありません。あまりに安定しているせいで、逆にルールだと気づかれず「たまたまそう読む単語」だと思われがちです。
g も同じ理屈ですが、こちらは少し崩れます
g の直後が e、i、y なら、多くの場合軟音 /dʒ/。それ以外なら硬音 /ɡ/ です。
- 軟音 /dʒ/:gem /dʒem/、giant /ˈdʒaɪənt/、gym /dʒɪm/、age /eɪdʒ/、giraffe /dʒɪˈrɑːf/
- 硬音 /ɡ/:go /ɡəʊ/、gap /ɡæp/、gold /ɡəʊld/、garden /ˈɡɑːdn/
ただし g には頑固な例外群があります
get /ɡet/、give /ɡɪv/、girl /ɡɜːl/、gift /ɡɪft/、tiger /ˈtaɪɡə/——どれも直後に e や i が来ているのに硬音のままです。これは偶然ではありません。軟音のルールはノルマン征服後に大量に流入したフランス語・ラテン語系の借用語とともに入ってきたもの。get、give、girl、gift はそれ以前からある英語本来の単語(古英語や古ノルド語由来)で、そもそもこのルールの対象外なのです。
さらに、あえてつづりでルールを回避している単語群もあります。guess /ɡes/、guitar /ɡɪˈtɑː/、guide /ɡaɪd/。ここでの u は発音されず、g と e/i の間に割り込んで硬音を保つためだけに存在しています。c にも似た仕組みがあり、queen のような qu の組み合わせはこのルールの対象外です。
使い方:発音する前に一文字だけ確認する
知らない単語に出会ったら、c や g の直後の文字をひと目確認するだけで、当てずっぽうより速く正確に読めます。c はほぼルール通り。g は get/give/girl/gift を例外リストとして覚えておけば、残りはルール任せで大丈夫です。
ある単語の c や g が軟音か硬音か迷ったら——PHONO はカメラを向けるだけで英文を単語ごとに IPA 表示し、実際にどう発音されているか一目で確認でき、米英どちらの音声も聞けます。
ダウンロード:https://apps.apple.com/us/app/phono-english-phonetics-ipa/id6783243417 · phono.douhouse.com