active と activity、強勢の位置がまるで違う——これは例外ではなく規則です
active の発音は知っていますよね。強勢は最初の音節、/ˈæktɪv/。ところが activity になると、つい強勢を同じ位置に残したまま「AC-tivity」のように読んでしまいがちです。これだと相手に違和感を与えるだけでなく、どの単語を言っているのか一瞬で伝わらないこともあります。
原因は単語を覚え間違えたことではなく、「接尾辞をつけても強勢は変わらない」という思い込みにあります。実際は逆で、-ity は英語の中でも特に強力な「強勢移動装置」で、ほとんど例外のないルールを持っています。
ルール:強勢は必ず -ity の直前の音節に来る
語根の強勢がもともとどこにあったかに関係なく、-ity がつくと、その直前の音節に主強勢が強制的に移動します。傾向ではなく、ほぼ例外のない規則です。
よく使う単語で強勢の移動を確認
- active /ˈæktɪv/ → activity /ækˈtɪvəti/ —— 強勢が1音節目から2音節目へ
- able /ˈeɪbl/ → ability /əˈbɪləti/ —— able のはっきりした /eɪ/ が、ability では /ə/ に潰れる
- possible /ˈpɒsəbl/ → possibility /ˌpɒsəˈbɪləti/ —— 強勢が3音節目まで移動
- curious /ˈkjʊəriəs/ → curiosity /ˌkjʊəriˈɒsəti/
- electric /ɪˈlektrɪk/ → electricity /ɪˌlekˈtrɪsəti/
- real /ˈrɪəl/ → reality /riˈæləti/ —— 強勢だけでなく母音そのものも変わる
- national /ˈnæʃnəl/ → nationality /ˌnæʃəˈnæləti/
possibility を見るといちばんわかりやすいです。possible は最初の音節に強勢がありますが、possibility では強勢が3音節目の bil に移動していて、最初の2音節はむしろ弱く読まれます。possible の強勢の感覚のまま possibility を読むと、単語の形そのものが崩れてしまい、相手はまず「訛りが強い」ではなく「どの単語のことだろう」と感じます。
なぜこうなるのか
-ity は「強勢に敏感な接尾辞」で、これがつくと語根がもともと持っていた強勢の習慣を上書きして、直前の音節に主強勢を引き寄せます。これは -tion や -ic と同じ仕組みで、education や photographic ですでに同じ現象を見ているはずです。強勢を決めるのは語根ではなく接尾辞です。
そして強勢が移動すると、それまで強勢を持っていた音節は弱化します。able のはっきりした /eɪ/ が、強勢を失った ability では /ə/ になるのはそのためです。強勢がどこに来るかだけでなく、移動した後に残された母音がどう変形するかまで意識する必要があります。
city のような単語はそもそも移動していない
city /ˈsɪti/ や unity /ˈjuːnəti/ のような単語は、最初から -ity を含んだ形で存在していて、「強勢の移動」自体が起きていません。単に最初から「強勢は -ity の直前」という規則どおりの形をしているだけです。
練習方法
初めて見る -ity の単語に出会ったら、語根の強勢の感覚に引っ張られないようにしてください。まず -ity を見つけ、その一つ前の音節に主強勢を置き、隣の母音がはっきりすべきか、他の音節が /ə/ に潰れるべきかを確認します。activity、ability、possibility あたりを繰り返し練習すれば、たいていの -ity 単語に応用できます。
ある -ity の単語の強勢がどこに来るのか迷ったら——PHONO はカメラを向けるだけで、英文を単語ごとに IPA(強勢つき)で表示し、米英どちらの音声も聞き比べられます。
ダウンロード:https://apps.apple.com/us/app/phono-english-phonetics-ipa/id6783243417 · phono.douhouse.com