record は「レコード」?「レコーディング」?名詞と動詞で強勢の位置が変わる単語たち
英語には、綴りはまったく同じなのに、名詞のときと動詞のときで強勢(アクセント)の位置が変わる単語が数多くあります。気づかずに間違えている人も多いはずです。
代表的な例
- record:名詞 /ˈrekɔːd/(前の音節が強い)「記録」;動詞 /rɪˈkɔːd/(後ろの音節が強い)「記録する」
- present:名詞・形容詞 /ˈprezənt/「贈り物」「現在の」;動詞 /prɪˈzent/「贈呈する」
- object:名詞 /ˈɒbdʒɪkt/「物」;動詞 /əbˈdʒekt/「反対する」
- permit:名詞 /ˈpɜːmɪt/「許可証」;動詞 /pəˈmɪt/「許可する」
- contract:名詞 /ˈkɒntrækt/「契約」;動詞 /kənˈtrækt/「契約を結ぶ、収縮する」
規則はシンプルです。名詞・形容詞は前の音節、動詞は後ろの音節に強勢が来ます。この形を取る二音節の単語は英語に約150語あり、export、import、increase、decrease、conduct、produce、progress、protest、insult、suspect、project、subject、address なども同じパターンです。すべての単語に当てはまるわけではありませんが、迷ったらこのルールに従うのが無難です。
強勢が変わると、母音そのものも変わる
ここが見落とされがちなポイントです。英語は強勢拍リズムの言語で、強勢のない音節の母音は「小さく読む」だけでなく、あいまいな /ə/ や /ɪ/ に変質します。
record で確認してみましょう。
- 名詞 /ˈrekɔːd/ — 最初の音節に強勢があるので、母音ははっきりした /e/
- 動詞 /rɪˈkɔːd/ — 最初の音節が強勢を失い、同じ母音が /ɪ/ に変わる
つまり強勢の位置を間違えると、ただ「不自然に聞こえる」だけでなく、母音そのものが変わってしまいます。強勢の有無が、その音節をフルの母音で読むかあいまい母音で読むかを決めているからです。
なぜこれを個別に練習する価値があるのか
日本語はアクセント(高低)で意味を区別しますが、英語では強勢の位置そのものが品詞まで教えてくれます。文脈を見なくても、record のどちらの意味かが強勢だけで伝わるということです。
逆に、名詞でも動詞でも最初の音節を強く読む癖がついていると(日本語話者にありがちなパターン)、相手はどちらの意味か文の後半まで推測し続けることになり、長い会話ほどその負担が積み重なります。
練習のしかた
record、present、object、permit、contract など代表的な組を選び、それぞれ名詞の文と動詞の文を1つずつ作ってみてください。強勢のある音節をわざと長く大きく、強勢のない音節は短くあいまいに読みます。
- I bought a new REcord.(名詞、前に強勢)
- Please reCORD this meeting.(動詞、後ろに強勢)
この対を何度か声に出して比べると、耳が「強勢がどこに来るか」の感覚を掴み始め、次に似た単語に出会ったときも自然に判断できるようになります。
どちらの音節を強く読むべきか迷ったら——PHONO はカメラを向けるだけで、英文を単語ごとに IPA と強勢つきで表示し、米英どちらの発音も聞けます。
ダウンロード:https://apps.apple.com/us/app/phono-english-phonetics-ipa/id6783243417 · phono.douhouse.com