photo の ph はなぜ 2 文字で 1 つの音、/f/ なのか
phone、photo、elephant——これらは子どもの頃から見慣れていて、発音も自然にできる人が多いはずです。でも「ph はどうしてそう読むのか」と聞かれると、答えに詰まる人は意外と多いのではないでしょうか。p と h を続けて読むのか、それとも別の理由があるのか。
答えはシンプルです。ほとんどの英単語で、ph は 1 つの子音、/f/ を表します。文字の f とまったく同じ音で、/p/ の要素も /h/ の要素も含まれていません。
まずは例で耳を慣らす
- phone /fəʊn/ —— 「ペーホン」ではなく、ふつうの /f/
- photo /ˈfəʊtəʊ/
- elephant /ˈelɪfənt/ —— 真ん中の ph も /f/
- philosophy /fɪˈlɒsəfi/ —— 一語に ph が二度出てきて、どちらも /f/
- physics /ˈfɪzɪks/
- graph /ɡrɑːf/、paragraph /ˈpærəɡrɑːf/
- phrase /freɪz/
- dolphin /ˈdɒlfɪn/
声に出して読んでみると、語頭・語中・語末のどこにあっても規則は変わりません。英語の綴り規則のなかでも、例外がほとんどない珍しいケースです。
由来はギリシャ語——綴りに残った痕跡
ここに挙げた単語のほとんどは古代ギリシャ語の語根に由来します。phōnē(音)、phōs(光)、philo(愛)、physis(自然)、graphein(書く)。ギリシャ語にはファイ(φ)という文字があり、古典ラテン語がギリシャ語を転写する際、φ をラテン文字の p と h の組み合わせで書き表しました。ただしこれはあくまで綴りの慣習で、φ そのものは /f/ に近い音でした。英語はラテン語やフランス語を経てこれらの単語を借用し、綴りの ph はそのまま残しつつ、発音は英語にいちばん近い子音、/f/ で扱うようになったのです。つまり ph は最初から「二つの音の組み合わせ」ではなく、常に一つの音を表してきました。
分かれて発音される唯一のケース
ある単語が二つの独立した要素からできていて、片方が p で終わり、次が h で始まる場合は、p と h は別々に発音され、/f/ にはなりません。たとえば haphazard は hap(偶然)+ hazard(危険)からできた語で、/hæpˈhæzæd/ と読み、要素の切れ目に本物の /p/ と /h/ が並びます。見分け方はシンプルです。単語が二つの意味のある要素にきれいに分割できるなら p と h は別々、phon-、phot-、phil-、phys-、graph- のような分割できないギリシャ語源の語根の中にあるなら、常に /f/ です。
練習:分けて読みたくなる癖を消す
初めて見る長い単語、たとえば philosophical や phenomenon では、p と h を一瞬分けて読みたくなることがあります。必要なのは単語を丸暗記することではなく、語頭の phi-、phe-、pho-、phy- を見た瞬間に反応できるようにすることです。見つけたら迷わず /f/ で読み通してください。phenomenon /fəˈnɒmɪnən/、philosophical /ˌfɪləˈsɒfɪkəl/。
初めて見る単語の ph、gh、ch がどう読まれるか自信がないときは——PHONO はカメラを向けるだけで英文を単語ごとに IPA 表示し、米英どちらの音声も聞けます。
ダウンロード:https://apps.apple.com/us/app/phono-english-phonetics-ipa/id6783243417 · phono.douhouse.com