give up の up はなぜ強く読む?a breakup ではなぜ読まない?——句動詞の強勢ルール
give up、turn off、look up。意味はとっくに覚えている。なのに口に出すとどこか不自然に聞こえる——発音記号が間違っているのではなく、強勢を置く場所がずれているのです。
動詞として使うとき、強勢は後ろの語に来る
あまり教えられないルールがあります。「動詞+副詞(up、off、down、out、on……)」の句動詞は、動詞として使われるとき、強勢が後ろの副詞に来て、前の動詞のほうが軽く読まれます。
- give up → GIVE up ではなく give UP /ɡɪv ˈʌp/
- turn off → TURN off ではなく turn OFF /tɜːn ˈɒf/
- look up → look UP /lʊk ˈʌp/
- break down → break DOWN /breɪk ˈdaʊn/
間に代名詞が入っても(turn it off、look it up)、強勢はやはり最後の副詞に来て、代名詞は軽く流します。
- turn it off → /tɜːn ɪt ˈɒf/
- look it up → /lʊk ɪt ˈʌp/
名詞になると、強勢は前に戻る
同じ二語を名詞にする(多くの場合ひとつの単語として綴られる)と、強勢は前に戻り、後ろ半分は縮みます。
- a breakup(別れ)→ /ˈbreɪkʌp/
- a checkout(会計/チェックアウト)→ /ˈtʃekaʊt/
- a workout(トレーニング)→ /ˈwɜːkaʊt/
- a turnoff(興ざめさせるもの)→ /ˈtɜːnɒf/
- a comeback(復活)→ /ˈkʌmbæk/
比べてみてください。break up(動詞、別れるという行為)と a breakup(名詞、その出来事)。record / present のように、単語の中で強勢を移動させて品詞を区別するのと同じ発想です。ここでは「単語」が二語でできているだけです。
なぜ大事なのか
GIVE up と読むと、単語を一つずつ読み上げているように聞こえます。それだけでなく、英語では強勢が文法的な役割を担っています。同じ二語でも強勢の位置が変わるだけで、相手は「句動詞なのか」「名詞なのか」を瞬時に判断しています。ここを外すと、理解に一拍のズレが生まれます。
三語の句動詞でも同じです。look forward to、put up with——強勢は副詞・前置詞に来て、先頭の動詞には来ません。
練習法
句動詞を含む文を選び、最後の副詞をわざと動詞より大きく、長めに読んでみてください。Please turn the music down(Please TURN the music down ではなく)。逆に名詞形では、後半を縮めて強勢を先頭に集めます——WORKout が正解、workOUT は誤りです。
どの語を強く読むべきか迷ったら——PHONO はカメラを向けるだけで、英文を単語ごとに IPA(強勢つき)で表示し、米英どちらの音声も聞けます。
ダウンロード:https://apps.apple.com/us/app/phono-english-phonetics-ipa/id6783243417 · phono.douhouse.com