yet と jet、綴りは一文字違いなのに、口の中では同じ音になっていませんか——/j/ と /dʒ/ の話
yellow、yes、year——これらの語頭の y を、無意識に少し摩擦の効いた音で読んでいませんか。逆に jet や joke は、摩擦が足りずに軽く読まれがちです。結果、yet と jet、yell と gel、yolk と joke——本来まったく違う単語なのに、同じ音に聞こえてしまいます。
これは「強さの違い」ではなく、そもそも種類が違う音
/j/ はわたり音(グライド)。舌を硬口蓋に近づけますが、触れません。空気が途切れずに流れ続け、口の形は母音の /iː/ にかなり近い——短く速い"半母音"のようなものです。yes、year、yellow の頭の音がこれです。
/dʒ/ は破擦音。二段階で作られます。まず舌先を上の歯茎にしっかり当てて空気を完全に止め、そのあと摩擦を伴って一気に開放、同時に声帯を振動させます。jet、joke、job の頭の音がこれです。
違いのポイントは強弱ではなく、舌が上あごに実際に触れるかどうか。/j/ は最後まで触れずに滑り抜け、/dʒ/ は一度触れてから弾けるように開放されます。
まず耳を鍛える最小対立ペア
- yet /jet/ —— jet /dʒet/
- yell /jel/ —— gel /dʒel/
- yolk /jəʊk/ —— joke /dʒəʊk/
「yet, jet, yet, jet」と連続して言ってみてください。ほぼ同じに聞こえるなら、原因はほぼ確実に /dʒ/ 側にあります——舌が上あごに触れずに滑ってしまい、結果的に /j/ になっているのです。
/j/ は語頭だけでなく、子音のあとにも隠れている
few /fjuː/、cute /kjuːt/、university /ˌjuːnɪˈvɜːsəti/、use /juːz/——これらの語では、子音と母音のあいだに短い /j/ が挟まっています。cute からこの /j/ を落とすと coot(水鳥の名前)という別の単語になってしまいます。短い音ですが、単語の意味を左右する重要な音です。
練習法:極端な形を分けて練習してから、つなげる
- /j/ の練習:舌先は下げたまま、舌の面を上あごに近づけるだけで触れさせず、ごく短い「イ」を母音のように滑らせて出す。
- /dʒ/ の練習:舌先を上の歯茎にしっかり押し当て、一瞬空気を止めてから、声帯を振動させながら一気に開放する。「弾ける」感覚があるはずです。
この二つの極端な形を別々に体で覚えてから yet / jet に戻ると、たいてい一度で違いが聞き取れるようになります。
ある単語が /j/ なのか /dʒ/ なのか迷ったら——PHONO はカメラを向けるだけで英文を単語ごとに IPA 表示し、音素を個別に再生でき、米英どちらの発音も聴き比べられます。
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